2025年9月18日(木) 18:30〜20:00
写真とアートのギャラリー みどりの日記
(北海道札幌市北区北28条西4丁目2−12 YMノース28 1F)

『ロランバルトの明るい部屋を読もう!』

写真を撮影している者として、ロランバルトの『明るい部屋』は避けては通れない本かもしれません。

しかし、哲学書であるがゆえに、言い回し、用語、表現等が多少とっつきにくいのも事実です。

書いてある内容も非常に哲学的で、一回読んで理解するのは難しく、何回も何回も読み、他の写真論の本も読みつつ、徐々に徐々に理解していくというプロセスが必要かもしれません。

本の主題は『亡くなった母の本質を見出すために写真とは何かを探究する』といった、通常の写真論の本とは異なったアプローチをとっているので、『写真芸術全般』を網羅して、さまざまな写真を論ずるものではないと思います。

本の中で述べられている写真についてのバルトの主張に賛同できない部分も多々あると思いますが、『写真を撮る上で頭に入れておいた方が良い一つの見方』を理解しておくことは大事なことであると思います。

自分は、他の写真論の本や、バルトの他の著書、記号論の本などを読みながら何回も読んである程度理解はしたと思いますので、初めてこの本を読んでみようとする方へ、キーとなる言葉や主張の概略をガイドラインとして示し、読書の手助けをしようと思います。